遠うがFilmora14(FM14)は、約1年ぶりのメジャーアップデートとなります。
今回は、この新バージョンについて、新しい機能はどのようなものなのか、前バージョンであるFilmora13との違いは何かといったテーマを中心に使い勝手やアップデートにかかる費用といった金銭面についても解説し、まとめました。
Filmora14に興味がある方はきっと役立つ情報が得られるはずです。
それでは、Filmora14の特徴を紹介しましょう。
Filmora14の特徴を一挙に紹介!13との違いは?
最初にFilmora14の特徴を一挙にリストアップしましょう。
Filmora14の特徴
- 1. 平面トラッキング
- 2. AIフェイスモザイク
- 3. マルチカメラ編集
- 4. AIカラーパレット
- 5. パスカーブ
- 6. 動画ノイズ除去
- 7. AI動画補正
- 8. AI音声補正
- 9. AIサウンドエフェクト
- 10. マグネティックタイムライン&リンク機能
- 11. 進化したAIコパイロット
- 12. スマートシーンカット&スマートショートクリップ
- 13. スマートBGMジェネレーター
見ていただくと分かるようにAIとの親和性をより一層高めたバージョンアップとなっています。
それぞれどのようなものか見ていきましょう。
1. 平面トラッキング
Filmora14の目玉機能のひとつが「平面トラッキング」です。
これはAIツールから平面トラッキングを選択し、ターゲットマークを4つのポイントに配置します。
これで、映像内の特定の対象に対して、追跡やエフェクトを加えることが可能になるという便利な機能です。
2. AIフェイスモザイク
Filmora14から新たに追加された「AIフェイスモザイク」は、複数の人物が映るクリップに対して、個別にモザイク処理を施すことができる便利な機能です。
13ではできなかった人物を自動的に認識し、モザイクをかける対象を選択を実現しました。
13の「フェイスオフ」に比べて精度も向上している点も注目です。
3. マルチカメラ編集
Filmora14では、複数のカメラで撮影したクリップを同時に編集できる「マルチカメラ編集」機能が追加されました。
これにより、複数の視点からの映像を簡単に切り替えて、編集作業が効率化されます。
13にはなかった便利機能です。
4. AIカラーパレット
色味を統一したい時に便利なのが「AIカラーパレット」です。
この機能を使うことで異なるクリップの色味を簡単に合わせられます。
タイムライン上で色味をコピーする方法や、PC内のファイルから色をコピーする方法などの手段で合わせられるのが特徴で、Filmora14から新たに追加されました。
5. パスカーブ
Filmora14で追加された「パスカーブ」機能では、キーフレームを使ってオブジェクトの動きを曲線的に表現できるようになりました。
これにより、直線的な動きに変化を加え、より自然なアニメーションを作成するという高度な編集も実現しています。
6. 動画ノイズ除去
Filmora14では低光量で撮影した動画のノイズを簡単に除去できる「動画ノイズ除去」機能が搭載されました。
夜間撮影などで発生するザラザラしたノイズを処理するのに便利です。
13には実装されていない機能です。
7. AI動画補正
AIを使って、ぼやけた映像をシャープに補正する「AI動画補正」機能も新たに追加されました。
画質を高める機能に対してAIを用いることで、記録として残しておきたいシーンがよりクリアに蘇ります。
8. AI音声補正
街中の雑音が多い中でも、ナレーションの音声がクリアに聞こえる「AI音声補正」機能も注目の新機能です。
オーディオ内の雑音を減少させ、音声を明瞭にすることができます。
13でも音声の編集は可能でしたが、AIを導入することでより高度な編集が可能となりました。
9. AIサウンドエフェクト
新たに搭載された「AIサウンドエフェクト」では、テキストを入力するだけで、さまざまな音を自動生成できるようになりました。
生成された音はそのまま使えるので、編集作業がより楽になります。
10. マグネティックタイムライン&リンク機能
「マグネティックタイムライン」機能では、タイムライン上のクリップがギャップなく連動して配置されます。
また、「リンク機能」を使用すれば、複数のトラックのクリップを一度に移動させることが可能です。
こういった基本的な操作性も13に比べて向上しています。
11. 進化したAIコパイロット
AIコパイロットは、よくある質問に対応し、ユーザーがよりスムーズに編集を進められるようにサポートしてくれる進化した機能です。
ヘルプ機能をより高度にしたものといえるでしょう。
12. スマートシーンカット&スマートショートクリップ
これらの機能は、AIが自動で動画のハイライトシーンやショートクリップを選択してくれます。
Filmora14から導入された革新的な機能ですが、過渡期の技術のため、選ばれるシーンの精度には改善の余地があります。
13. スマートBGMジェネレーター
AIが動画の雰囲気に合わせて、最適なBGMを生成する「スマートBGMジェネレーター」も新たに導入されています。
ただし、希望するBGMがなかなか作れない場合もあるので注意しましょう。
Filmora14の使い勝手は?
Filmora14の使い勝手は、前バージョンの12や13とほぼ変わらず、レイアウトに大きな変更はありません。
そのため、ユーザーインターフェイスが安定しており、安心して使用できます。
また、バグや安定性に関しては、リリース直後に発生したブロックノイズなどの不具合は、マイナーアップデートで解決され、現在では問題なく編集可能です。
お気に入りやカスタム素材の引き継ぎも問題なく行え、まれに不具合が発生することがあるようですが、サポートチームへの問い合わせで解決できるとのことです。
Filmora14の気になるアップグレード料金
Filmora14のアップグレードについて、どのような条件で無料でアップデートできるか、そしてどのタイミングで有料になるのかを解説します。これからFilmora14を手に入れようと考えている方必見です。
最初にFilmora14へのアップグレードが有料の場合について解説しましょう。
Filmora14へのアップグレードが有料(2,980円の更新料)になるのは、主に買い切り版の永続ライセンスを持っている場合です。
特に、Filmora13の永続ライセンスを2024年7月12日以前に購入した方や、Filmora12以前のバージョンを使用している場合は、アップグレードに追加料金が発生します。
さらに、Filmora13の永続ライセンスを7月12日以前に購入した方は、7日間無料で最新機能を試せる体験版が利用可能ですが、動画にウォーターマークが入るため、商用利用や公開には制限があります。
この場合、有料による正式なアップグレードか、ダウングレードすることが必要です。
次に無料となる条件を見ていきましょう。
無料でアップグレードできるのは3つの条件です。
それは、2024年7月13日以降にFilmora13を購入した場合、Filmora9の永年ライセンスを持っている場合、そしてサブスクリプション版を購入した場合に該当することが挙げられます。
まず、Filmora13を7月13日以降に購入した場合です。
もし2024年7月13日以降にFilmora13の永続ライセンスを購入していた場合、Filmora14へのアップグレードには追加料金がかかりません。つまり、無料でFilmora14にアップグレード可能です。
これにより、Filmora14の最新機能を利用できます。
Filmora9の永久ライセンスを持っていることも条件です。
買い切り版として例外的にFilmora9は、最新のバージョンに無料でアップデート可能です。
このパッケージは他の買い切りバント異なり、永久ライセンスとして永年アップデートが無料で行える仕様になっています。
一方、FilmoraX以降のバージョンも買い切り版ではありますが、追加でアップデートの費用を支払わないとアップデートできません。
サブスクリプション版を購入している場合も無料でアップデートできます。サブスクリプション版の年間プランは、常に最新版のFilmoraが利用可能です。
ただ、1年間だけ動画編集を行いたい短期利用の方には、このプランが便利ですが、長期間使用する場合は買い切り版の方がコストパフォーマンスが良くなる可能性もあります。
ポイント
・Filmora14へのアップグレードは有料(2,980円の更新料/主に買い切り版の永続ライセンスを持っている場合)
・Filmora13の永続ライセンスを2024年7月12日以前に購入、Filmora12以前のバージョンからの場合は追加料金が発生
・Filmora13を7月13日以降に購入した場合は無料
・Filmora9の永年ライセンスを持っている場合は無料
・サブスクリプション版を購入している場合は無料
まとめ
Filmora14は、AIとの親和性を強化し、平面トラッキング、AIフェイスモザイク、マルチカメラ編集など、13にはなかった新機能が多数追加されました。
特に、AIカラーパレットやAI音声補正、動画ノイズ除去などは、より高度な編集を実現しています。
また、使いやすさも進化し、レイアウト変更はなく、安定性も向上。
サポート体制も強化され、ユーザーがスムーズに編集できる環境が提供されています。
Filmora14の進化した機能で、さらに効率的な動画制作が可能になるでしょう。