海外のサービスが多くを占める写真素材サイト、ストックフォトサービスの中、国産サービスも存在します。
それが今回紹介するPIXTA(ピクスタ)です。
風景や料理を始め日常のちょっとしたシーンなど日本向けの素材を多く収録していることでも知られています。
しかも、単に画像や映像素材を購入するだけではなく、ユーザーが画像素材を手軽に販売することも可能です。
今回は、PIXTAの特徴や登録方法、さらに写真を販売する方法についても解説します。
日本発のサービス!PIXTAとは?
PIXTAは、国内最大級のストックフォトサービスです。
2006年にサービスをスタートし、現在では写真素材の他にイラスト、動画、さらに音楽素愛など1億点を超えるデジタル素材を取り扱うまでに拡大しています。
さらにクリエイター登録をすることで、プロやアマチュアといった枠組みを超えて誰でもPIXTAへ素材を投稿、販売することも可能です。
非常に多くのクリエイターが登録しており、その数は40万ユーザーを超えています。
また、PIXTAに収録されている素材は広告やWebサイトだけでなく、プレゼン資料といった商用利用に活用可能。
さらに素材を1点から購入できるほかに、定額制で毎月複数の素材がダウンロード可能なプランも用意されています。
もちろんすべての素材がロイヤリティーフリーなので、安心して商用利用できるのもポイントといえるでしょう。
加えて国産サービスなので、日本人モデルの素材が多くある他に、日本風のコンテンツ素材も豊富に取り揃えています。
日本の風景やビジネスシーン、日常生活、さらに日本独自の商習慣など海外のストックフォトサービスではなかなか手に入らない素材も少なくありません。
他にもPIXTAは、素材を提供するだけではありません。
全国のフォトグラファーとクライアントとを結ぶ出張撮影サービスのPIXTAオンデマンド、撮影やモデル手配まで一括して入り可能なPIXTAカスタムなどのサービスも用意されています。
近年では機械学習用「日本人画像1万点データセット」の配信のような、AI開発用の学習データとして画像・動画を配信するなど時代のニーズに合わせてストックフォトサービスを超えた多角的なサービスを展開しているのも注目です。
国産ストックフォトサービスとしてだけではなく、素材販売のきっかけや法人向けの撮影プロデュースなど、多彩なサービスが利用できるのがPIXTAといえるでしょう。
PIXTAの特徴:日本発のストックフォトサービスの魅力
PIXTAは、日本企業であるピクスタ株式会社が運営するストックフォトサービスで、商用利用に適した写真・イラスト・動画・音楽素材などを幅広く利用されています。
公式サイトでアカウントを登録するだけですぐに無料素材をダウンロードしたり、素材購入できるのもポイント。
日本語のインターフェースや親しみやすい素材の内容から国内ユーザーに支持されているのが特徴です。
ここでは、PIXTAの魅力とその主な特徴をわかりやすく紹介しましょう。
特徴1:圧倒的な素材数と日本らしさ
PIXTAでは、現在1億点以上もの素材が提供されており、約40万人の国内外クリエイターが参加しています。
日本人モデルの豊富さはもちろん日本の行事、四季折々の風景といった「日本らしさ」を前面に出した素材が豊富です。
点数では海外の大手素材サイトやサービスに劣るものの、日本の素材においては他の海外ストックフォトサービスを圧倒し、差別化されています。
日本企業や個人が国内向けに使いやすい素材を探す際には、非常に便利なサービスといえるでしょう。
特徴2:厳格な審査基準と安心の権利管理
PIXTAの素材は、収録する前にピンボケや手ブレ、不自然な色調などをチェックする専任の審査チームによって審査されています。
そして、一定のクオリティ基準を満たしたもののみが登録される仕組みを採用しているのが特徴です。
また、人物写真には肖像権使用許諾書の提出が義務づけられており、利用者が権利面でトラブルになるリスクが低い点も安心ポイントです。
さらに、万が一著作権や肖像権の問題が発生した場合には、PIXTAが損害を補償する「安心補償サービス」が自動的に適用され、最大100万円までサポートされます。
このように厳しい基準と権利管理によってハイクオリティな素材が安心して利用できるようになっているのも特徴です。
特徴3:商用利用や大規模印刷もOK
PIXTAでは、全ての素材が商用利用可能であり、Webデザインや広告、書籍、パッケージなど幅広い用途に対応しています。
また、30万点以上の印刷物やテレビ・動画配信など特定の用途で使用する場合は、追加ライセンスの購入で対応可能。
小規模から大規模まで柔軟に利用できます。
素材によって権利が異なる、細かな権利レベルが設定されているといったわずらわしさがないのも魅力といえるでしょう。
特徴4:選べる料金プランと繰越可能な定額制用
PIXTAには「定額制プラン」と「単品購入プラン」があります。
そのため、導入に当たっては利用頻度や目的に応じて選べるのも特徴です。
まず、定額制プランでは、月ごとにダウンロードできる画像・動画数が決まっており、使い切れなかった分は翌月に繰り越せます。
一般的なストックフォトでは繰越ができないことも多いので、PIXTAのこの仕組みは大きな魅力といえるでしょう。
一方、単品購入プランは、S〜XLまでの画像サイズやベクター素材に応じて価格が異なり、工夫次第ではお得に高品質な素材が入手できます。
そのため、必要なときに必要なだけ購入できるため、ピンポイントでの利用に最適です。
なお、参考としてそれぞれの価格もまとめました。
画像定額制プラン(写真・イラスト)
プラン | 年間更新(月額 / 年額 / 単価) | 月々更新(月額 / 単価) |
画像3点 / 月 | 1,980円 / 23,760円 / 660円 | 3,630円 / 1,210円 |
画像10点 / 月 | 3,740円 / 44,880円 / 374円 | 9,900円 / 990円 |
画像20点 / 月 | 6,930円 / 83,160円 / 約346円 | 14,300円 / 約715円 |
画像50点 / 月 | 11,000円 / 132,000円 / 220円 | 16,500円 / 330円 |
画像100点 / 月 | 16,500円 / 198,000円 / 165円 | 24,970円 / 約250円 |
画像350点 / 月 | 24,970円 / 299,640円 / 約71円 | 59,400円 / 約170円 |
画像750点 / 月 | 29,480円 / 353,760円 / 約39円 | 69,300円 / 約92円 |
※画像定額制は定額制対象素材のみが対象で動画や音楽素材などは含まれません。
動画定額制プラン
プラン | 年間更新(月額 / 年額 / 単価) | 月々更新(月額 / 単価) |
動画3点 / 月 | 6,930円 / 83,160円 / 2,310円 | 14,850円 / 4,950円 |
動画10点 / 月 | 19,800円 / 237,600円 / 1,980円 | 42,900円 / 4,290円 |
動画20点 / 月 | ー(販売なし) | 79,200円 / 3,960円 |
動画25点 / 月 | 24,750円 / 297,000円 / 990円 | ー(販売なし) |
※動画定額制は定額制対象動画素材のみが対象。画像や音楽などは含まれません。
写真・イラスト素材(単品)
サイズ | 価格 | 主な用途 |
S | 550円 | Web用 |
M | 1,980円 | はがき / A5印刷用 |
L | 3,630円 | A4印刷用・パンフレット |
XL | 5,500円 | A3以上の印刷用 |
V(ベクター素材 / EPS) | 3,850円 | 拡大縮小可能なデザイン用 |
映像素材(単品)
サイズ | 価格 | 主な用途 |
Web(S) | 1,650円 | モバイルサイト向け |
Web(L) | 2,750円 | PCサイト向け |
NTSC/PAL | 5,500円 | 標準解像度(SD)向け |
HD720 | 7,700円 | ハイビジョン(HD)向け |
HD1080 | 9,900円 | フルハイビジョン(Full HD)向け |
4K | 19,800円 | 超高解像度(4K)向け |
音楽素材(単品)
種別 | 価格 |
BGM | 1,210円 / 2,420円 / 3,630円 / 7,260円(内容によって異なる) |
効果音 | 660円 |
音声素材(単品)
種別 | 価格 |
ボイス | 660円 |
歌 | 3,630円 / 4,840円 / 6,050円 / 8,470円 / 12,100円 / 24,200円 / 36,300円 / 48,400円 / 60,500円(楽曲により異なる) |
特徴5:高機能な検索システムと無料素材も
PIXTAでは検索機能も非常に優秀です。
この検索システムも多くのユーザーに支持されている理由といえます。
例えば、PIXTAでは「人物の有無」「年齢層」「表情」「写真の向き」「構図」「色味」など、細かな条件で素材を絞り込むことが可能です。
細かな検索が可能なことで欲しい素材を短時間で見つけられ、作業の効率化につながるでしょう。
また、PIXTAでは点数が少なめなものの、無料素材も公開されています。
さらに毎週火曜日には写真・イラスト・動画の無料素材が更新されるため、常に新しい無料素材に出会えるのも特徴です。無料なので会員登録さえすれば誰でもダウンロードできます。
加えて、950点以上のチラシテンプレートも無料で提供されており、販促や告知にも活かせるでしょう。
5つの特徴
・1億点以上の素材と日本らしさ
・厳しい基準と権利管理によるハイクオリティな素材
・全ての素材が商用利用可能
・「定額制プラン」と「単品購入プラン」で選べる
・優秀な検索システムと無料素材も
PIXTAで写真を販売する方法|副業として始める手順
PIXTAは、自分の撮った写真を販売できるストックフォトサービスで、副業としても人気です。
初心者でも登録すれば今からでも始められるのが魅力です。
まずはクリエイター登録からスタートしましょう。
PIXTAの公式サイトで必要情報を入力し、本人確認書類を提出します。
登録後は入門講座を受講し、著作権や素材のガイドラインなどを学習して、最後に入門テストに合格すると、写真のアップロードが可能です。
そして、アップロードした写真はPIXTAの審査を受け、合格したものだけが販売対象となります。
タグ設定も大切な作業で、検索されやすいキーワードをつけることで購入される確率が上がるでしょう。
売れる写真の傾向としては、ビジネスシーンや人物が人気です。PIXTAのanalyticsツールを使えば、検索キーワードの傾向がわかり、需要の高いテーマを狙いやすくなります。
PIXTAでは写真が売れるとクレジットと呼ばれる独自の単位で報酬が加算されます。
2023年10月以降の換算レートは、1クレジット=110円(税込)ですが、インボイス登録者は税抜100円換算となるので注意しましょう。
なお、10クレジット以上たまると換金申請が可能です。
報酬を確認するには、マイページの売上・報酬管理から獲得履歴をチェックします。
振込先口座は事前に登録しておき、必要クレジットを超えたら申請ボタンから換金手続きを行いましょう。
最初はなかなか売れないかもしれませんが、コツコツと写真を増やしていくことが成功の秘訣です。
楽しみながら続けられる人に向いている副業といえるでしょう。
まとめ
PIXTAは写真を購入したり、販売できる日本のストックフォトサービスです。
1億点を超える素材を始め、日本人に利用しやすい内容から多くの国内ユーザーに支持されています。
また、販売できるシステムも導入されており、入門講座を受講後にテスト合格すればアップロードできるのも魅力です。
たんに素材を利用するだけでなく、素材を提供できる側になれるのも従来のストックフォトサービスにはない特徴といえます。
そんなPIXTAは、アカウント登録だけですぐに利用できます。
まずは、アカウント登録してPIXTAを始めてみましょう。
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